“きたかみ仕事人”も参戦! 東北最大級のビジネス展示商談会へ。

497の企業・団体が仙台市にあるコンベンションセンター「夢メッセみやぎ」に集い、自社の製品やサービスをPRする東北最大級の展示商談会「ビジネスマッチ東北2018」が11月8日(木)に開催されました。

 このBIGイベントに、8組の“きたかみ仕事人”が参加していると知り、いざ仙台へ。

 会場となる「夢メッセみやぎ」の外観はなめらかな曲線が美しく、青空の下に輝いています。遠くには大きな観覧車も顔をのぞかせ、どこかまったりとした気分。会場に入る前は本当にここで東北最大級の展示商談会が開催されているのかと疑うほど、のんびりとした時間が流れていました。

 しかし、なかに入ると雰囲気は一変!

会場は、ご覧の通りたくさんのヒトだかり。こんなにヒトがいたら“きたかみ仕事人”を探すのも大変だといささかうんざりしていたら、目に留まったのが上品な“さくら色”がひと際鮮やかに輝くブース。

 こちらは、北上市鍛冶町で着物の着方教室やメンテナンスをする一方で、北上を代表する展勝地の桜を使った“さくら染め”のショールやハンカチなどを手掛ける「和の衣 さとう」さん。自慢のさくら染めは市内にある極楽寺で行われていた草木染めを復活させたもので、全国観光土産品連盟の会長賞も受賞した自信作です。ご夫婦お揃いの和姿や色合いが、さくら色をさらに引き立てていたのも印象的でした。

 代表の佐藤敏孝さんに「いい出会いはありましたか」と尋ねれば、返ってきたのはにっこり笑顔。手応えありってことですよね?

 

「和の衣 さとう」さんのブースは“さくら色”がひと際華やかで、お二人の和姿も上品で印象的でした。

 

 続いて訪れたのが、北上市二子町で障がい者の自立支援に取り組む「北上アビリティーセンター」。副所長の赤坂良幸さんは商品企画やプロダクトデザインを手掛け、北上市内の企業はもちろん、市外の企業も「みんなツナゲル。」をモットーにさまざまな企業とコラボすることで事業をひろげ、利用者の工賃向上に意欲的に取り組んでいます。

 そんな赤坂さんですが、今回は地元・北上市の「佐々木印刷」さんとコラボしたマスキングテープに加え、大船渡市の一般社団法人かたつむり「@かたつむり」とコラボした非常食キットなどをPR。なかでも非常食キットでは2017年度グッドデザイン賞を受賞するなど、デザイン性の高さも折り紙付きです。

 また、来年開催されるラグビーW杯に向けてつくったフェイスシールも好評とのことで、今回のイベント参加でますます「みんなツナゲル。」予感の赤坂さんでした!

左が「北上アビリティーセンター」の赤坂良幸さん。右は「@かたつむり」の内山正昭さんです。

  

 

次に訪れたのが、北上市口内町にある産直「あぐり夢(む)くちない」さん。ブース内のテーブルには、「発酵プルーン」という商品がずらり。

 プルーンといえば、健康や美容の面で注目され、女性にも人気の食材です。案の定、とある女性がロマンスグレーの男性に「発酵プルーン」の特徴を聞いており、私も思わず耳を傾けました。その男性曰く、日本に出回るプルーンはほとんどが外国産。日本産は収穫期が短く、日持ちもしないため、なかなか市場に出回らないとか。

 しかし、同商品は発酵させることで賞味期限を大幅に伸ばすことに成功。さらに、一つひとつ丁寧に種を取り除くため、発酵によりさらに栄養価が増したプルーンを手軽に食べられるようになったそうです。

 その魅力を立て板に水のごとく説明してくれた男性こそ、同産直の専務理事を務める菅野良和さん。言葉の一つひとつには商品に対する自信がみなぎっており、聞いている女性も納得のご様子。菅野さんのトークもますます冴えわたり、この分ならきっと……。

現在、「発酵プルーン」は産直「あぐり夢くちない」と東京・銀座にある「いわて銀河プラザ」で販売中です。

 

「何やらすごいヒトだかりだな」と思ってのぞいてみれば、北上市口内町で印刷業を営む「佐々木印刷」さんのブースではないですか! 

 シールをはがした後に残る台紙はゴミになりますが、その台紙を使わないラベル・シール印刷を可能にした「ハグレス」を考案。2006年に「東北ニュービジネス大賞」の大賞を受賞するなどアイディアマンの代表取締役・佐々木信雄さん自ら行う熱の入った商品説明が、ブースを訪れた企業担当者のハートを掴んでいる様子。

 今回は「北上アビリティーセンター」さんとコラボしたマスキングテープをはじめ、野菜や果物に直接貼ることができる安全な「菜果ラベル」や、光触媒チタンアパタイトと呼ばれる革新的な技術を使ったiPhone画面フィルムなどを熱く紹介していました!

代表取締役・佐々木信雄さんはPRに熱中していたため、営業部の遠藤明子さんにご対応いただきました! ありがとうございました!

 

続いて訪れたのが、北上市和賀町で農薬・酸化防止剤不使用のえごまを栽培し、そのえごまを使った商品を製造・販売している「有限会社 アルバ」さんです。

 同社の商品のなかでもイチ押しは、話題を集めるオメガ3脂肪酸が豊富に含まれている「生搾り えごま油」。女性誌やテレビの情報番組でも紹介されるなど人気を集めています。同社では、岩手県内で行われていた昔ながらの圧搾法にこだわりながら、自社開発した搾油機で一切加温しないで圧搾する方法(生搾り)を生み出し、まろやかな風味のえごま油に仕上げました。えごま油本来の琥珀色した油の色も美しい逸品です。

 ブース内では、女性誌やテレビの情報番組でも紹介されたこともしっかりアピールしており、このイベントに参加したことでさらにチャンスもひろがるのではないでしょうか。

琥珀色したえごま油は、本当に美しい色でした。「えごま×オリーブ」も試食しましたが、おいしかったです!

 

 次に訪れたのが、1899(明治32)年に創業した北上の老舗「四季乃味 枕流亭~Chinryutei~」さん。「みちのく三大桜名所」として知られる展勝地の季節の移ろいを、雄大な北上川の眺めとともに堪能しながら、手打ち蕎麦と四季の料理が楽しめるのが自慢のお店です。

 そうした見どころをポスターや映像でアピールした点と、同店が大切にしている心温まるおもてなしの精神が伝わったのか、代表取締役・岡島親吾さんの奥様・あゆみさんが、「用意した130枚のチラシが午前中でなくなりそう」だとうれしい悲鳴をあげるほどの人気ぶり。

 ご夫婦が並んで撮った写真もしぜんと笑みがこぼれていました。

午前中でなくなりそうだったのが左のチラシ。愛らしいイラストが印象的です。

 

 「四季乃味 枕流亭~Chinryutei~」さんのお隣にあるブースは、とてもにぎやか。2人のサンタクロースが他のブースとは異彩を放ち、かなり目立っていました。一体どこのブースかと思ったら、夏油高原でオールフィンランド製のログハウスや、アメリカンテイストなトレーラーハウスに宿泊しながらアウトドアが楽しめる「サンタハウスGETO」さん。

 「サンタハウスGETO」のPR用につくったオリジナルチロルチョコも好評とのこと。「いい出会いがあったんじゃないですか」とマネージャー・小野寺俊房さんに尋ねると、「今日はビジネスではなく、たくさんのヒトにサンタハウスGETOや夏油高原のことを知ってもらうために来ました。どんどんアピールしていきますよ」と力強く宣言。

 自身もサンタクロースの衣装を着て、陣頭に立つ小野寺さん。その想いはきっと会場に訪れたたくさんのヒトに伝わったことでしょう。

 

サンタクロース姿が目立っていた「サンタハウスGETO」のお二人。オリジナルチロルチョコも好評でした。

 

「サンタハウスGETO」さんのブースを見学していると、どこかで見たような顔が……。よく見れば、「きたかみ仕事人図鑑」の第6弾にご登場いただいた「Water & Snow SPICE」代表の佐藤克行さんではありませんか!

 佐藤さんは、冬以外にも夏油高原に多くのヒトが足を運んでもらえるようにと、夏油高原にある入畑ダムを拠点に、近隣のダムや湖などで水の上を歩くように楽しめるSUP(サップ=スタンドアップパドルボードの略)で大自然を堪能するツアーを企画。今年の5月に起業し、活動しています。

 今年のSUP ツアーはすでに終了し、12月からは夏油高原スキー場でスキースクールの講師をする佐藤さん。その合間を縫って、「サンタハウスGETO」さんとともに夏油高原の魅力を多くの方に知ってもらおうと夏油高原スキー場のパンフレットやSUPツアーのチラシを持って参加したとのこと。

 佐藤さんはブースを飛び出してチラシを配り歩くなど、積極的に夏油高原をアピールしていました。その努力が実を結びますように!

「Water & Snow SPICE」 の佐藤克行さんは、Tシャツ姿で元気いっぱいにチラシを配っていました。

 

以上、11月8日(木)に開催された「ビジネスマッチ東北2018」の模様でした。

 497の企業・団体がひしめく東北最大級のこの展示商談会でがんばっていた8組の“きたかみ仕事人”のみなさん、一日お疲れさまでした! 今回のチャレンジが、次につながりますように!

 

(了)

 

2018-11-09|
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