資料展「いるの? いないの?~目に見えぬ、不思議を語る資料たち~」開催!
8月18日(火)のニュース番組や新聞紙面をにぎわせたのは、前日の浜松市の最高気温が遂に国内の観測史上最高気温に並ぶ41.1℃を記録したというトピックス。さらにその前日には、米国立気象局が西部カリフォルニア州デスバレーで54.4℃の気温を観測したという報告も……。
「殺人的な暑さ」という言葉がすっかり当たり前になってきた昨今。猛暑から逃れるべく、涼しさを求めて私が向かったのは、北上市立中央図書館。
同図書館では、8月18日(火)から23日(日)までの期間中、北上市に伝わる「怪談」「妖怪」をテーマにしたパネル展示や地元作家さんの作品を紹介する資料展「いるの? いないの?~目に見えぬ、不思議を語る資料たち~」を開催しています。
北上市立図書館は地域資料の収集・整理および保存をするという重要な役割も担っており、毎年テーマを決め、さまざまな切り口で北上市の文化を育んできた貴重な地域資料を展示する資料展を企画。
昨年は、北上市出身や北上市とゆかりのあるマンガ家さんの作品を集めた「北上×マンガ展」を開催しており、「きたかみ仕事人図鑑」でもご紹介させていただきました<(_ _)> (その記事は、こちら!)
この資料展の最大の魅力は、北上市立図書館に収蔵されている書籍や資料がベースとなっているため、気になる書籍や資料があれば、一部貸し出し不可の資料もありますが、資料展終了後に借りて見ることができる点。
この資料展で興味が芽生え、今まで知らなかった地域の魅力をさらに深堀りできるところがポイントです。そして、それができるのも、地域資料を収集・整理・保存している図書館があればこそ! 改めてスタッフのみなさんに感謝<(_ _)>
ということで、今年は夏まつりも中止が相次いだため、納涼も兼ねて北上市に伝わるという「この世のものならざるものたち」の物語に触れてみようと図書館に行き、資料展をのぞいてみれば……。
北上市にも意外とたくさん「妖怪」がいることが判明。
「北上市周辺あやかしマップ」なる地図まであり、「河童」「大蛇」「大猿」などから「山女」「大人(おおひと)」、さらには「怪火(かいか)」なるものまで、各地に伝わる昔話の資料やそれらが生まれた時代背景などとともに出てくるわ、出てくるわ……。
実は怖がりな私としては、若干後悔(;^_^A
ただ、こうした「この世のものならざるものたち」が出現する北上市の場所には、ある地形的な特徴があるらしく……。その辺りは、ぜひご自身の目で!
さらに会場の展示を眺めてみれば、「学校の怪談」にもフォーカス。地元の黒沢尻小学校に伝わる怪談話にも迫っており……。
「学校の怪談」は全国各地にありますが、そうした資料とも比較しながら地元の小学校に伝わる怪談話を見てみるのも一興。さまざまな地域資料を収集している北上市立図書館ならではの展示ともいえるユニークな試みだと思いました。
また、不思議な物語を伝える地元作家さんも関連書籍とともに紹介されており、それぞれの作家さんに興味がわいたら、この機会にさらに一歩踏み込んでみるチャンスです!
ちなみに、8月22日(土)には、地元作家さんの一人として紹介されている復元納棺師・笹原留似子さんによる怪談語りのイベントも。
「お盆とお彼岸の違い」や「かごめかごめ」など、「怪談」を通して日本人が受け継いできた大切な風習や道徳を学べる貴重なひととき。現役医大生による「幽霊」の科学的な解説付き(予定)ということで、今回の資料展「いるの? いないの?」の答えが見つかるかも!?
まだまだ厳しい残暑が続きますが、この機会に納涼も兼ねて、北上市に伝わるという「この世のものならざるものたち」の物語に触れてみてはいかがでしょう。
その世界に一歩深く足を踏みいれると、知っているつもりだった地元・北上市の風景が違って見えてくるかも……。
(了)
令和2年度 北上市立図書館収蔵資料展
「いるの? いないの?~目に見えぬ、不思議を語る資料たち~」
開催日時/2020年8月18日(火)~23日(日)9:00~18:00
会場/北上市立中央図書館 会議室
【関連イベント】復元納棺師・笹原留似子氏による怪談語り
開催日時/2020年8月22日(土)16:00~17:00
会場/北上市立中央図書館 視聴覚室
定員/30名(事前申し込み制・定員になり次第締め切り)
入場料/どちらも無料
Tel/0197-63-3359
北上市中央立図書館
岩手県北上市本石町2-5-35
Tel/0197-63-3359
開館時間/火〜木 9:00~19:00
土・日・祝日 9:00~18:00
休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)
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