オンリーワンの“真空”技術で 地盤改良工事を革新。 地元の高校や 専門学校卒業生が世界で活躍。

株式会社アサヒテクノ  

代表取締役 髙橋茂𠮷(たかはし しげよし)

工務部課長 菊池 拓(きくち たく)

プロジェクトマネージャー 咸 太圭(はむ てーぎゅう) 〈工学博士〉

工事部事務 髙橋恵里(たかはし えり)

工事部   勝又 王(かつまた れお)

岩崎から世界へ。“真空”技術で特許を取得した「SWP工法」に海外も注目!

 JR北上駅から西へ車でおよそ30分。のどかな田園風景がひろがり、年号が「令和」に変わっても熊の出没情報が後を絶たないこの場所に、海外も注目するオンリーワンの技術で、国内はもちろん世界をフィールドに躍進を遂げる建設会社があります。

 その会社の名前は、「アサヒテクノ」。

社長の地元である北上市和賀町岩崎新田という地区にある「アサヒテクノ」。周りは、のどかな田園風景がひろがり、
遠くに望む山並みの中には海外のスキーヤーも注目する夏油高原スキー場も。

 社員は30名ほどの小さな会社ですが、そこで活躍するのは地元・北上市を中心に、高校・専門学校を卒業したヒトたち。

 彼らは日本全国、さらには海外にも飛び出し、現地の協力会社さんなどの協力を得ながら現場監督として作業を指揮・管理。

 さらに、現場ごとに生じるさまざまな課題も解決しながら、他の技術では真似のできない工期・コストの大幅な削減も実現。

 その仕事は数日で終わる民間のものから、8カ月以上に及ぶ大規模な自治体のプロジェクトまで多様ですが、同社の施工実績は1998(平成10)年の創業以来、昨年まで20年間で海外を含め340を超えます。

 ここで気になるのが、「アサヒテクノ」が持つというオンリーワンの技術。

 日本は地震大国であり、他国に比べ、軟弱な地盤が多いと言われています。そういう軟弱な地盤の上に建物や道路、空港などをつくる際に必要になるのが地盤改良工事。

 そこですぐれた実績をあげているのが、「アサヒテクノ」が2001年に特許を取得した「SWP(スーパーウェルポイント)工法」です。

 「SWP工法」は「地下水位低下工法」とも呼ばれますが、建物などを建てる土地の地下水位を低下させることで地盤を強固にする工法です。

 例えば、液状化の被害。一般的に液状化は、地震などによる激しい揺れによって、砂地盤の砂の粒子がバラバラになり、それが地盤のなかに地下水を侵入させる原因、ひいては液状化の被害につながります。

 「アサヒテクノ」の「SWP工法」は、そうした被害を防ぐため、地中に埋めた井戸の内部を“真空”に保つことで、圧力の高いところから低いところに水が流れる原理を応用し、地下水を効率的に集め、くみ上げる工法。

 もちろん地質によって異なりますが、くみ上げる水の量は従来の工法の1.2倍から数十倍にもなるため、それが工期・コストの大幅な削減につながっています。

 1998年の会社設立当時、「SWP工法」は他にはない革新的な工法でありながら、実績がとぼしく、加えて「北上市」という地方都市にある、従業員もたった6名の小さな会社が行う工事とあって、注目どころか、ほとんど見向きもされなかったそう。

 しかし、地道な取り組みにより、今や「SWP工法」は、日本全国はもちろん海外からも注目される工法へと成長。さらに社員も30名に増え、その他に工学博士もメンバーに加わり、海外進出はもちろん、新技術の開発による新分野への挑戦にも積極的な企業へと進化を遂げています。

 地元・北上市を中心に高校・専門学校を卒業した社員たちと、オンリーワンの技術にさらに磨きをかけながら発展を遂げる「アサヒテクノ」。そこでは、どんなヒトたちが活躍しているのでしょうか。

「SWP工法」は、地元の協力会社さんの協力を得て井戸を掘り、管を入れて“真空”のチカラで地下水を効率よくくみ上げます。
大規模なプロジェクトになると地下100~130mまで掘ることもあるそう。
「SWP工法」は従来の工法の1.2倍から数十倍もの地下水をくみ上げることが可能。
それが、工期・コストの大幅な削減につながり、海外からも注目される工法となっています。
 

未来の“現場監督”になるために。入社して、さっそく日本全国の現場へ。

 2005(平成17)年に入社した菊池 拓さんは、今年15年目。まだ34歳の若さですが、創業21年目を迎えた「アサヒテクノ」のなかではベテラン社員。現在は工務部の課長として、日本全国はもちろん、海外にも出かけて現場を取り仕切っている方です。

 拓さんは地元の工業高校土木科を卒業しましたが、当時、世の中は就職氷河期。就職に生かそうとコンピュータ系の専門学校に入学し、パソコンのスキルも身につけますが……。

「本当に就職難の時代で、入社できるならどこでもいい。とにかく片っ端から受けようと思って、『あ』から順に受けていったら、ここに決まったんです(笑)

 せっかく決まったんだから、『よし、やってやろう!』と思って入社しました」(拓さん)

 腹をくくって現場に入った拓さんですが、やはり現実は厳しいものでした。拓さんは土木科出身ですが、他にはない独自の工法を貫く「アサヒテクノ」の仕事は、同じ土木の分野とはいえ、わからないことだらけだったそう。

「実作業はもちろんですが、協力会社さんへの指示出しや、現場の工程管理に加え、必要な書類も自分で書きますし、とにかく現場に出れば自分で全部やらないといけない。

 覚えることがいっぱいあって、1カ月や2カ月で独り立ちできるような仕事ではないんですよ」(拓さん)

 さらに、現場は日本全国にひろがります。

 拓さんは入社してすぐに仙台市に行き、そこで1カ月。続いて福岡市の工事を担当し、帰る途中で島根県に寄って仕事。それが終わって一度は北上市に戻りますが、すぐに新潟県の工事に加わり、そこで半年を過ごすことに。

 もちろん先輩の下で仕事を教わりながら、ですが、入社したばかりの社員がすぐ現場に配属され、しかも全国を飛び回る日々は大変なことでしょう。しかし、拓さんは「それが楽しい」と言って朗らかに笑います。その理由は?

「アサヒテクノ」の研究所(事務センター)。今でこそ立派な建物となりましたが、拓さんが面接を受けた15年前は、古い民家の一角が事務所に。
面接のときは「この会社、大丈夫かなあとちょっと不安になりました(笑)」と拓さん。

答えは自分の経験の中に。現場ごとに生じる課題を乗り越えた、その先に。

「仕事はもちろん大変ですが、その日の仕事が早く終われば、早くあがれて、自分の好きなことができる。

 本来なら、その日の仕事が早く終わったら、翌日の仕事の準備をしたいところですけど、大きな工事現場になると、他の業者さんが別の行程の作業をしていて、それが終わらないと自分たちの作業ができない、という場合が多いんです。

 そういう事情でやりたくてもできないので早くあがれるんですが、空いた時間は自分のために使えるので、その土地のおいしいものを食べに行ったりして、旅気分も楽しめます。ですから、そういうことが好きなヒトなら向いていると思いますよ」

 そう語る拓さんにとって、この仕事はまさに天職だったのでしょう。通常は先輩の下でイチから仕事を教えてもらい、3~4年してようやく独り立ちできるそうですが、拓さんは先輩の下で2年間働き、3年目からは早くも1人で現場を任せられるように。

 しかし、それは同時に大きな責任を負うことでもあります。もちろん、他の社員と一緒に現場に入ることもありますが、基本的には1人で日本全国の現場に行き、地元の協力会社さんなどの協力を得ながら、作業の指示を出し、工程を管理し、現場で課題が生じれば、それも自分の責任で対応しなければなりません。

「現場で課題が生まれるのは、よくあること。

 いつも現場に入る前に、あらかじめ書類をもらうんですよ。そこには現場の土質とか、井戸は何メートル掘るのか、そのために井戸用の管が何本必要か、というようなことが書かれていて、それに合わせて準備をして現場に向かいます。

 でも、どんなにしっかり準備をしても、その通りになることはほとんどない(笑) やっぱり、実際に掘ってみないと、 地盤 の中のことはわからないんですよ。

 例えば、2つの井戸を掘ったとして、本来同じ土質なら両方同じペースで水位が下がらないといけないのに、片方が全然水位が下がらないとか(笑)

  地盤 の中は見えませんし、穴を掘るときは100mまで掘ることもあります。ですから、掘ってみて初めて知ることが多いし、当然、現場ごとに課題は出てきます。それまでの経験を生かして、その課題にどう対処するかが、この仕事の難しさであり、面白さでもあります。

 ですから毎回、現場で作業をしているときはドキドキです(笑)

 でもその分、いろんな課題を乗り越えて、自分のイメージ通りに、スパッと水位が下がると気持ちがいい。スカッとしますよ(笑)」(拓さん)

 拓さんは、長崎県以外は全部の都道府県を訪れ、最低でも1泊はしたことがあるそう。「いろんなところに行けて楽しいですよ」と語りますが、お話を聞いていると、どうやら現場の仕事が一番面白いのでは、と思えてくるのですが、拓さん、いかが?

地下水をくみ上げるポンプ。
井戸用の管。現場によっては地下100~130mまで穴を掘ることも。
拓さん愛用の道具。全部で200kgにもなるそう。こちらを持って日本全国の現場に1人で出かけ、
地元の協力会社さんなどの協力を得て作業を行うそう。

先輩の下で学ぶ日々。自分の可能性がひろがる実感が、やりがいに。

「私の父は別の会社に勤めているんですが、アサヒテクノの仕事にも携わっていて、『SWP工法はすごい』という話をよくしていました。

 それで僕も興味を持ってネットで調べてみたら、井戸の中を真空にして地下水を効率的に集めてくみ上げるというのは他にはない工法で、それを独自にやっているってすごい会社だなと思ったんです」(勝又さん)

 宮城県の普通科の高校を卒業後、1年ほどマッサージの仕事をしていた勝又 王(れお)さんは、それがきっかけで今年の春に「アサヒテクノ」に入社しました。

「わからないことばかりなので大変なことも多いですが、井戸を掘る最初の部分から、井戸の中を真空にして、実際に地下水をくみ上げるまで、全部の行程に携われるので、とても勉強になりますし、すごく面白いです」(勝又さん)

 社員30名の小さな会社ですが、特許を取得したオンリーワンの工法を持つ「アサヒテクノ」だからこそ、新入社員でも作業の最初から最後までかかわることができ、それが勝俣さんのやりがいにもなっているとのこと。

 しかし、気になるのが長期出張の多さ。勝俣さんは入社してまだ半年と経っていませんが、すでに愛知県の春日井市、岩手県の久慈市・大船渡市・宮古市の現場を経験。次は東京都の現場に行くことも決まっています。

「長期の出張は初めての経験で、最初は不安もありました。でも、先輩たちは仕事面では厳しいですが、普段はやさしいですし、ひとりの時間もきちんと持てるようになっています。

 それに、その日の作業が早く終われば早くあがれます。ですから、例えば仕事をがんばって、その分、空いた時間は自分の時間として、いろんな観光地を訪ねたり、その土地ならではのおいしいものを食べたりして自分の時間を楽しんでいます。

 そういう面では仕事とプライベートでメリハリを持って過ごせているのが、いいのかもしれません」

 そう語る勝俣さんですが、入社から半年と経たずに、すでに資格を4つも取得。

「会社の支援で、移動式クレーン、玉掛け(クレーンのフックに荷を掛けたり外したりする作業)、高所作業者、ついこの間はローラー(地面を固める機械)の資格も取らせていただきました。

 資格を取るとすぐに現場の仕事に役立つので、自分ができることが少しずつ増えていくのは、やりがいになりますし、楽しいです。

 先輩たちはもっとたくさん資格を持っているので、早く自分もそうなりたいですね」(勝俣さん)

 先輩の下でさまざまな経験を積み、仕事を覚え、資格を増やしながら自分の可能性をひろげる勝俣さん。拓さんのように独り立ちできるのは、まだまだ先になりますが、その毎日は充実しているようでした。

こちらは、拓さんがお持ちの資格。写真は12枚ですが、13の資格をお持ちとのこと。
「これぐらいはみんな持っていますよ」と拓さんは涼しい顔。勝俣さんもいずれは……。

韓国での経験を糧に。オンリーワンの技術を世界にひろめるために。

 「アサヒテクノ」は北上市ののどかな田園地帯の中にあり、社員も30名ほどの小さな会社ですが、工学博士が5名も在籍している点が大きな特色となっています。同社のプロジェクトマネージャーを務める咸 太圭(はむ てーぎゅう)さんも、そのひとり。

 咸(はむ)さんは韓国出身ですが、山口大学で土木を学び、大学院の修士・博士課程を経て2006年に工学博士に。その後、韓国に戻り、建設技術全般に関わる研究を行う公的機関「韓国建設技術研究院」(KICT)や、韓国最大の鉄鋼メーカー「POSCOグループ」のエンジニアリング部門で活躍していました。

山口大学で土木を学び、同大学の大学院を経て工学博士となった咸さんは、日本語も堪能。ちなみに、歌もお上手です。

 そんな咸さんが、建設業界が元気な日本に活躍の場を移したのは、昨年の4月。大学時代にお世話になった先生が、「アサヒテクノ」の技術アドバイザーも務めており、それが縁で同社に入社することに。

 咸さんが「アサヒテクノ」を選んだ理由は、特許も取得している「SWP工法」という革新的な技術を持つ会社だったから。

「その技術を世界にひろめたいというお話でした。海外でやるには、すぐれた技術がないと相手にしてもらえません。

 でもアサヒテクノのSWP工法は、工期・コストも大幅に削減する素晴らしい技術です。そういう、他にはない技術を世界にひろめる仕事は、面白そうだと思いました」(咸さん)

 2017年度、「アサヒテクノ」は「国際協力機構」(JICA)の「中小企業海外展開支援事業」のひとつに採択。

 軟弱地盤が多く、高速道路や鉄道、災害防止施設などのインフラ整備工事が効率的に進まず、開発が遅れるマレーシア東部パハン州にて、「SWP工法」がその課題解決に役立てられるか、調査を行いました。

 さらに、「アサヒテクノ」では「真空プレス型リチャージウェル工法」を新開発。一般的に都市部では地下水揚水の規制もあり、揚水処理が課題とされていますが、同工法はくみ上げた地下水を再び地下に戻す画期的な技術であり、「SWP工法」と一体化することで都市部の地盤強化工事に効果を発揮します。

 現在、韓国では首都圏広域急行鉄道「GTX」事業という大きなプロジェクトが動いており、「SWP工法」と組み合わせた「真空プレス型リチャージウェル工法」は、そうした工事にも最適。

 咸さんはひろく海外に「SWP工法」をひろめる役割を担っており、前述のマレーシア東部パハン州や韓国での「GTX」事業への取り組みでも中心となって活動しています。

「マレーシアでは9月から新しい取り組みがはじまります。また、韓国ではSWP工法や真空プレス型リチャージウェル工法といった技術があまりないので、ビジネスとしても大きなチャンスだと思います」

 そう語る咸さんですが、「アサヒテクノ」に来て新たな夢ができました。

「SWP工法は世界的に見ても独創的で、工期やコストの大幅な削減にもつながる画期的な技術です。それを世界のヒトに知ってもらうのはやりがいのある仕事です。

 現在、韓国にもSWP工法をひろめようと取り組んでいますが、この素晴らしい技術を、自分の国である韓国の地盤改良工事に役立てていきたいですね」(咸さん)

海外で「SWP工法」の素晴らしさを伝える咸さん。

現場を熟知する社員。土木の道を究める工学博士。その融合が未来を切り拓く。

 工学博士の咸さん(写真右)も引き連れてステージに立ち、マイクを手にムード歌謡を歌いあげる男性……。亜乱土論(あらんどろん)という、「土」への愛着にじむ芸名を持つこの方こそ、「アサヒテクノ」の代表取締役を務める髙橋茂𠮷(しげよし)さんです。

 「アサヒテクノ」では「SWP工法」を筆頭に、43の特許を取得。それらすべてが髙橋社長のアイデアから生まれ、その特許技術は「SWP工法」に付随するさまざまな工法にも生かされています。

 そんなアイデアマンの髙橋社長も北上市出身。地元の工業高校を卒業後、東京の建設会社に就職。やがて東北支店長となりますが、会社は突然の倒産。髙橋社長は自ら開発した「SWP工法」を武器に、他の5人の仲間とともに1998(平成10)年に「アサヒテクノ」を創業したのでした。

 会社設立当初は実績がとぼしく、工事の受注に苦労した話は最初にも触れましたが、現在までの同社の成長を支えているのが、オンリーワンの技術「SWP工法」であり、その工事を現場で指揮する社員たちです。

「うちの会議では、社員も工学博士も関係なくみんなで参加して意見交換します。

 SWP工法は特許も取得した世界でも初めての工法で、そのことをよく知っているのは、やっぱり現場を取り仕切っているうちの社員たちだけ。それは、工学博士でも知らない部分が多い領域です。

 ですから、うちの社員たちには、相手が工学博士だからといって臆せず、どんどん意見交換してほしいと伝えています。そうすることでお互いが学びあえるし、そこから新しい何かを生み出してくれたら、と思っています。

 私もいろいろ特許を取得していますが、そういうアイデアが生まれるのも、いろんな会社のヒトと出会って意見交換しているときが多い。うちの会議が、社員たちにとってのそういう場になればいいなとも思っています」(髙橋社長)

 髙橋社長は、「アサヒテクノ」の強みを「常に新しいことを考え、トライしている」ことだと語ります。

 その最前線にいるのが髙橋社長であり、現場を取り仕切っている社員たち。工学博士は世界に「SWP工法」をひろめる役割も担っていますが、そうした社員たちの“経験”と“知”が融合することで、ひとりひとりのさらなる成長を、ひいてはそれが会社の発展につながることを髙橋社長は夢見ています。

「アサヒテクノ」の会議風景。一般社員と混じって、工学博士の咸さん(韓国人)とアッシュラフさん(エジプト人)も参加。国際色豊かな会議です。
会議をリードする髙橋社長。
工務部課長の拓さんの姿も。背後には43の特許がずらり。
“真空”のチカラで地盤を強固にする世界でも初めての「SWP工法」を開発した髙橋社長は、
海外の学会などでプレゼンすることも多いそう。
アクリル板でつくった模型を使い、「SWP工法」の仕組みをわかりやすく説明し、その効果を世界にひろめる髙橋社長。
真空技術を応用して、木材や穀物を乾燥させる技術も髙橋社長のアイデアから。
咸さんとともに研究開発を進め、すでに4mの木材を、熱を加えず3日間で乾燥させることに成功するなど、成果をあげています。
一方、こちらも髙橋社長。プライベートでは、ステージで甘く切ないムード歌謡を歌いあげる歌手・亜乱土論としても活動。
(写真は「新緑夏油夏まつり2019」の様子) 趣味でやっていると思われがちですが、
海外にプレゼンに行くと、歌が地元のヒトとつながる潤滑油に。
「この間もカトマンズで歌ったら、地元のみなさんが盆踊りみたいに輪になって踊りだして(笑)
翌日のプレゼンでは、輪になって踊った方がたくさん集まってくれて大盛況でした。アメリカでプレゼンするときも、そんな感じです。
私が行くと、もう歌がセットになっているんです(笑)」と髙橋社長。

世界で活躍する社員も。それを支える社員も。受け継がれるトライ精神。

 「アサヒテクノ」は北上市にある本社と工場・研究所の他、東京支社をはじめ全国に7つの営業所があり、全国にある25社の協力会社さんと連携しながら、国内外で工事を行っています。

 そのため、社員30名のうち、そのほとんどが国内外の現場に出ており、北上市の事務所にいるのは5名ほど。昨年12月に入社した髙橋恵里さんも、そのうちのひとりです。

「私は、それぞれの現場に必ず持っていかなければならない書類をつくっています。

 お仕事をいただいているところに提出するものなのですが、国や自治体、企業などによってもひとつひとつ書式が変わりますし、書類の数もたくさんあるので、最初は苦労しました。

 でも、わからないことは藤井さん(もうひとりの女性事務員の方)が教えてくださるので、今では慣れて仕事も楽しくやっています」

 そう語る恵理さんは美容系の専門学校に進み、東京でエステの仕事をしていました。しかし、やっぱり地元・北上で働きたいとUターンし、実家からも近い「アサヒテクノ」で働くことに。

「実は、地元に住んでいるのに、こんなにすごい会社があるとは知りませんでした。特許の数はもちろんですが、韓国やエジプトの方もいて、工学博士までいるのには驚きました。

 北上ではいろいろな外国人の方とコミュニケーションできる職場ってなかなかないですから、外国人の方と一緒に働くという貴重な体験ができるのは、うれしいですね。お二人ともすごくやさしい方ですし」

 そう言って微笑む恵里さんも、新たなトライが待っています。

「建設会社で経理業務をやるには、“建設業経理士”という資格が必要になるんですが、『いずれは、その資格を取ってほしい』と言われていて、私もぜひやってみたいと思っています。

 とはいえ、まずは今の仕事をヒトに教えられるぐらいまできちんとできるようになることが重要。

 私が経理にまわると、今私がやっている仕事を次の方に引き継がなければなりませんから。そのときに私が藤井さんのようにきちんと教えてあげられる存在になりたいんです。

 ですから、今の仕事もきちんとやりながら、建設業経理士にもトライしたいと思っています」(恵里さん)

 「アサヒテクノ」の強みを「常に新しいことを考え、トライしている」ことだと語った髙橋社長の言葉通り、その強みは社員ひとりひとりに確かに受け継がれていました。

 のどかな田園風景がひろがる北上市岩崎地区から、海外も注目するオンリーワンの技術で世界に挑む「アサヒテクノ」。新しいことに貪欲で、常にトライし続けるその姿勢が、未来を切り拓いていってくれることでしょう。

事務所の様子。ほとんどの社員は国内外の現場に出ているため、いつも事務所にいるのは5名ほどとのこと。
「残業することもほとんどありませんし、ときどき仕事終わりにみんなでご飯を食べに行くほど仲も良く、社内の雰囲気もいいんですよ」と恵里さん。

◇アサヒテクノの求人!

北上市から世界へ!  高卒が大活躍!  アサヒテクノでは、一緒に働く仲間を募集中! 興味のある方は、Webサイトよりお問い合わせください。「お問い合わせ」はこちら!

(了)

株式会社アサヒテクノ      

研究所(事務センター)・工場/岩手県北上市和賀町岩崎新田旭ヶ丘490-1

Tel/0197-73-6015

本社/岩手県北上市和賀町岩崎新田5-16-81  Tel/0197-73-6015

札幌営業所/北海道札幌市東区北15条東18-3-15 (株)明翔内    Tel/011-783-2900

盛岡営業所/岩手県盛岡市上厨川字杉原101-6  Tel/019-641-3976

仙台営業所/宮城県仙台市青葉区小田原8-11-5-703号  Tel/022-722-7623

東京支社/東京都江戸川区平井5-11-8 サンヨーハイツ401  Tel/03-6913-9137

名古屋営業所/三重県桑名郡長島町松ヶ島700-163  Tel/0594-42-3195

関西営業所/滋賀県東近江市上岸本町1180    Tel/0749-46-0086

西日本営業所/広島県広島市西区商工センター4-3-17号  Tel/082-501-2877

九州営業所/福岡県福岡市天神3-10-32 ロゼ天神2F  Tel/092-752-7748

2019-09-12|
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