わ、私が、こぶたってことですか?
小原さん「ち、ち、違います!」
鹿糠さん「じゃあ、これ、どういう意味ですか?」
小原さん「す、す、すいません!」
鹿糠さん「土下座は結構ですから、教えてください! これ、どういう意味ですか?」
小原さん「※×▽○※×▽○(土下座しているため、声がモゴモゴして聞き取れず……)」
鹿糠さん「私、言いましたよね!」
小原さん「※×▽○※×▽○」
鹿糠さん「カワイくしてほしいって、お願いしましたよね!」
小原さん「※×▽○※×」
鹿糠さん「これのどこがカワイイんですか?」
小原さん「で、で、ですから……」
小原さん「ひぇぇ、激オコじゃないですか! す、す、すいませんでした」
鹿糠さん「も、もちろん、これはこれでカワイイですけど、私が望んだのはこんなカワイさじゃありません! だいたい、これのどこが私なんですか? 私がこぶたってことですか?」
小原さん「※×▽○※×▽○」
小原さん「(やっちまった~)」
なぜ、こんなことになってしまったのか?
事の発端は、時間をさかのぼること3週間ほど前。
ラジオ番組「夢を語る大人たち」~ものづくりの未来編~を収録中の出来事です。
あんまり収録が楽しくて、小原さんの口はどんどん滑らかに。
小原さん「鹿糠さんのフィギアだって、できちゃいますよ」
鹿糠さん「ほ、本当ですか?」
小原さん「楽勝です!」
鹿糠さん「理想の私にできます!?」
小原さん「もちろんです!」
鹿糠さん「カワイくなります!?」
小原さん「もちろんです!もしカワイくできなかったら、土下座でもなんでもしますよ。アハハハハハハハ」
隣に座る工藤さんの心配をよそに、余裕の笑い声を轟かせた小原さんの、その自信たっぷりの言葉がすべてのはじまりでした。
(推奨:以下、中島みゆき「地上の星」をBGMにご覧いただくと……、盛り上がります!)
こうして「鹿糠さつき3D化プロジェクト」は勝手に動き出した。
番組収録後、「いわてデジタルエンジニア育成センター」のある北上オフィスプラザへ移動。
北コン期待の星・髙橋みなみさんも加わって、鹿糠さんをスキャンすべく準備をスタート。
やる気満々の小原さん。3Dスキャナを使って、練習にも熱が入ります。が……
実際に作業するのは、「いわてデジタルエンジニア育成センター」の若手のホープ・小野寺亮太さん。さっきの小原さんの練習はなんだったのか……。
鹿糠さんのスキャン作業は順調に進みます。が、目的はこちらではありません。
今回、小原さんに課せられたミッションは、カワイイ「鹿糠さつき」を3D化すること。カワイくできなかったら、「土下座します。アハハハハ」と笑い声も高らかに宣言した小原さんの命運は、小野寺さんの手に託されました。
鹿糠さんも楽しみのご様子!
着々とスキャン作業は進みます。
小野寺さんが一生けん命作業するなか、小原さんは写真撮影する余裕も。
作業は順調に進み、いよいよ鹿糠さんの顔をスキャン。鹿糠さん、動いちゃだめですよ!
「鹿糠さつき」のスキャンが完了!
ついに「鹿糠さつき」の3DデータをPCに取り込みました!
次は、3Dデータを最先端のマルチマテリアル&フルカラー3Dプリンタでプリントアウト。いよいよ「鹿糠さつき」の3D化へ。どうなるか、楽しみです!
プリントアウト、スタート!
PC画面には「印刷中」の文字が……。ワクワク!
粛々とプリント作業を進める3Dプリンタ。なぜでしょう。神々しく見えてきます!
材料が積層され、「鹿糠さつき」がどんどんカタチになっていきます。ドキドキ!
作業状況をチェックする小野寺さんと小原さん。2人は余裕の表情。成功を確信しているご様子。頼もしい!
プリント開始からおよそ3時間半。
PC画面にはプリント「成功」の文字が!
3Dプリンタの操作パネルには、「Slice 1283」と表示が。これは薄さ27ミクロンの材料の層を1283段まで積み重ね、「鹿糠さつき」の3D化を実現したという意味だそう。なんだかミルフィーユのようですが、さて、その完成形は?
さっそく3Dプリンタのケージを開けようとするも……。片手で軽々と開けられるケージを前に、わざと重たい振りをしてはしゃぐ小原さんと冷静な小野寺さん。2人の人柄がしのばれます(笑)
はしゃぐ小原さんを押しのけて、3Dプリンタのケージを開けると、そこには3D化された「鹿糠さつき」が……。
こちらが完成品、ではありません。鬼剣舞のお面はご愛敬。本当の完成品はこちら!
雪だるまのカワイイ着ぐるみを着た「鹿糠さつき」完成! でも、なんでしょう! カワイイというより、カッコいい! 正義の味方っぽくないですか!
しみじみと完成品を眺める小原さん。この仕上がりには満足のご様子。ですが……
何やら、よからぬアイディアがひらめいたご様子……。
なんと、楽しみにしていた鹿糠さんに、こちらを出して……
鹿糠さんの乙女心を傷つけ、「えっ、私、こぶたってことですか?」と地雷を踏む大失態。
小原さんは、慌てて本当の完成品を鹿糠さんに献上。すると……
あら不思議。般若の形相だった鹿糠さんの表情が、確変💘
可憐な花でも愛おしむように、
自分の分身を愛でる鹿糠さん。
一方、その頃……
小原さんは、また怒られはしまいかと心配で一時避難。
満足げな鹿糠さんの表情を見て、ようやくひと心地。
「オンナゴコロは、3Dより難しいなあ」とつぶやく小原さんでした。
一方、その頃、鹿糠さんは……
鹿糠さん「あっ、いいあんべFMのロゴまでついてる!」
「ありがとう、小原さん!」と満面の笑み。
一方、その頃……
小野寺さん「3Dスキャナで鹿糠さんをスキャンしたのも……」
小野寺さん「鹿糠さんの3Dデータをつくったのも……」
小野寺さん「いいあんべFMのロゴをつけるアイディアを考えたのも……」
「全部、ボクなんだけどなあ~」とつぶやく小野寺さん。
すれ違う3人の心……。果たして、その想いはどうカタチになるのか!?
それはさておき、さっそく再放送が決定!
4月6日(土)午前11時より、
「きたかみE&Be(いいあんべ)エフエム」(88.8MHz)でオンエア!
ローカルカンパニー魅力発信プロジェクト produce 夢を語る大人たち
第4回テーマ:ものづくりの未来
をお聴き逃しなく!
● 個人の方から企業の方まで幅広く対応。 3Dに関するお問い合わせは、 「いわてデジタルエンジニア育成センター」 まで。
◇このラジオ番組「ものづくりの未来」の収録の裏側を大公開!興味のある方はこちら!
◇小原照記さんについては、仕事人図鑑でもご紹介しています。興味のある方はこちら!
◇小原照記さんは「北上コンピュータアカデミー」で「ものづくりをするうえで、大切なこと」をテーマに講演も。 興味のある方はこちら!
(了)
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