ポルトガルのリスボンにある盲学校を舞台にした映画『イマジン』(2012年製作/ポーランド)は、視覚障がい者の教師と成人女性の生徒の淡い恋の物語。
教師の男性は、自分が発する音の反響によって物体の方向・距離・大きさなどを把握する「反響定位」の方法を教えるインストラクター。白杖も持たず、自分が鳴らす指の音の反響を頼りにどこに何があるかを把握し、自由に外を歩き回るその男性教師の暮らし方を知って、最初は不審げに見ていた生徒たちもだんだん夢中に。その中には、ずっと引きこもりがちだった成人の女性生徒の姿も……。
その女性生徒は男性教師が教える「反響定位」の方法に興味を持ち、部屋を抜け出して彼の授業をこっそり見にいくように。そして、やがてその技術を習得した女性生徒は、男性教師とともにリスボンの街へ。
白杖も持たず、迷路のような街を歩く二人。路面電車の音、バイクのエンジン音、クルマのクラクション、すれ違うたくさんの足音、木々のざわめき、そしてそれらの匂い……。
ようやくたどり着いたカフェのテラス席で、ワインを楽しむ二人。そこで男性教師は「この近くに港があって、大型客船が出入りしているはずだ」と女性生徒に語ります。しかし、周りのヒトに聞いても「この近くに歩いて行ける港はない」と言われますが、男性教師は「目を向けていても見ていない」と意味深な言葉を……。
そんなとき、とある事件から「反響定位」の方法は生徒たちには危険だという意見が強くなり、また男性教師は「嘘をついている」という噂も流れ、男性教師は一方的に解雇通告を受けることに。「残りたい」と懇願するも受け入れられず、盲学校を出ていく男性教師を追いかけて外に出た女性生徒は、なんとか同じカフェにたどり着くも、そこに男性教師の姿はなく……。すると、家並みの向こうに大型客船が現われ……。
このシーンに度肝を抜かれ、すっかり魅了された筆者は、この夏北上市で似たような体験をし、この映画のことを思い出したのでした。それが、以下の写真。
夕方、帰り道、住宅街を歩いていると、突然視界がひらけたと思ったら向こうに大型客船が!?
北上川沿いにある展勝地の桜並木の対岸は、江戸時代まで年貢米を運ぶ舟運の港として栄えた歴史があったそう。「方角的にもそっちだ」と一瞬考えた筆者ですが、今は2021年。(北上市の舟運の歴史はこちら! ⇨ 北上市立博物館)
もっとも例え江戸時代の世でも、この場所から船など見えるわけもなく、しかし一瞬大型客船に見えて思わず二度見した次第ですが、要するに旧北上済生会病院という大きな建物の解体工事のために足場が組んであったのでした。でも、やっぱり、なんか大型客船に見えませんか?(*´艸`*)
念のため、改めて近くに行って見たら、やっぱり旧北上済生会病院の解体工事の現場でした。大型客船ではありません。あしからず<(_ _)>
せっかくなので、もうひとつ。
北上市内でクルマに乗っていて、信号待ちのとき思わず二度見した件。
「サバンナで獲物を狙うチーター?」
と思って二度見したら、こちらはかわいい猫でした(*´艸`*)
しかも、この夏に2回ほど遭遇しており、2回目も思わず二度見……。やっぱりかわいい猫でした(*´艸`*)
あしからず<(_ _)>
(了)
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